山からの便り・・・山里歩き

 無双連山にある徳山城址に向かったが大雪のためにストップ。雪被りの
杉木立の向こうに高山が意外なほど遠く見えた。雪解けの頃に高山を
乗っ越して徳山城址の山懐に入るつもりだ。

洗沢峠の地蔵様に再度の山行を約し、景色を確認しながら山道をしばし下る。
蛇塚辺より北を望めば七ッ峰の主峰から真富士山を懐に抱き込んだ富士が在り、
眼下には山里を繋ぐ尾根が幾重にも重なり、海に向かっていた。

きっと、古い道も在り歴史好きには興味を惹く、山塊だ。振り返れば朝日に
照り返す、金色の駿河の海が見えたのには感動した。高草山の鉄塔も
大井川の流れも確認できた。その狭間に志太平野がやっぱり朝日に
照り返していた。あの海辺より吉永の塩が塩売りの天秤棒に担がれたり、
春先にはお茶摘みの娘さんたちがが尾根を越え、谷を渡り、山里伝いに
この山間の部落で茶摘みをしつつ、この先の山里へと向かったであろう。

今、私は当時と同じ風を肌に感じつつ、往古の様に想いをはせる。
帰りは北風に背中を押され、一気に山里に着いてしまった。振り返ると密集した
杉林のその上に抜きん出た杉の巨木が枝葉を揺るがし、サヨナラを言っていた。